ジョージ・W・ブッシュ大統領時代の米国務長官だったコリン・パウエル氏が、「使用できない武器をいくら保有していても意味がない」と述べ、大量破壊兵器の核兵器を「もはや価値のない武器」と言い切ったことがあるが、その「もはや価値のない武器」を手に入れるために依然、かなりの国が密かにその製造を目指し、ノウハウを入手するために躍起となっているのが、残念ながら世界の現状ではないだろうか。冷戦終焉直後、核兵器の全廃の時が到来すると考えた人々にとって、落胆せざるを得ない現実だ。
▲北朝鮮の5回目の核実験後、記者会見するCTBT機関のラッシーナ・ゼルボ事務局長(2016年9月9日、ウィーン国連内で撮影)
スウェ―デンの「ストックホルム国際平和研究所」(SIPRI)が3日、ホームページで公表したところによると、2016年の世界の核弾頭総数は前年比で460発減、マイナス3%の1万4935発だった。核弾頭を保有する国は、米国、ロシア、英国、フランス、中国、インド、パキスタン、イスラエル、そして北朝鮮の9カ国だ。
1万4935発の核弾頭の93%以上は米国とロシアの両国が保有している。両国は文字通り、核大国だ。米国は今年初めの段階で6800発の核弾頭を有し、そのうち1800発は即実戦に投入できる状況にある。一方、ロシアは7000発の核弾頭を有し、そのうち1950発はいつでも使用できる状況下にあるという。
英国は
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1万4935発の核弾頭の「意味」
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