宗教事件の加害者と被害者
宗教教義を理由に、殺人を正当化してきたオウム真理教。事件から20年以上が経ち、30代以下の若者たちにとっては「ずいぶん昔の事件」だろう。
「悪行を積みながら生きるよりも、ポア(殺人)によって当人の魂を救うことこそが必要」という身勝手な論理を信じ込み、殺人すら厭わず、ついには地下鉄サリン事件に及ぶに至った信者と教祖・麻原の思想や関係性に世間は震撼した。
藤田庄市『カルト宗教事件の深層』では、教祖と信者の関係を「スピリチュアル・アビュース」(霊的虐待)とし、本来、(教団に騙された)被害者であるはずの信者たちが世間や他の信者に対して加害者となってしまうことで、動機をはじめとする事件の解明が困難になった事例を、オウム事件を中心に、統一教会その他の大小の宗教事件から読み解いていく。
カルト宗教事件の深層: 「スピリチュアル・アビュース」の論理
オウム真理教という宗教団体が話題となり、選挙に出馬して大敗、国家転覆を狙って事件を起こし、ついに教祖が逮捕されるに至った時期(1980年代後半から麻原逮捕の1995年)、私はいわゆる思春期を過ごしていた。
当時、ニュースやワイドショー、週刊誌で見るオウム事件は実に興味深かった。当初は都内で異臭騒ぎなどを起こしたり、珍妙な姿で総選挙に打って出るなどしていたが、ついに地下鉄サリン事件を起こし、「飛行船を使って毒薬散布を
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半笑いメディアの罪:オウム事件を振り返る
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