山口敬之氏の詩織さんに対する「準強姦」疑惑については、すでに不起訴処分となり、検察審査会の結論を待つしかないが、性行為は確認され、ホテルの監視カメラなどの物証もある。これ自体はただの性犯罪だが、問題は政権との関係だ。
この事件については高輪署が捜査して山口氏の逮捕状をとり、2015年6月、山口氏が帰国するタイミングで捜査員は準強姦罪容疑で逮捕するため、成田空港で待ち受けたが、逮捕状は執行されなかった。詩織さんは捜査員から「逮捕直前に警視庁から指示があった」と伝えられたという。
その後、警視庁の捜査一課が捜査に加わり、8月山口氏を準強姦の疑いで東京地検に書類送検したが、翌年7月、嫌疑不十分で不起訴となった。1年以上かかって、結果的には山口氏は逮捕も検挙もされなかった。これについて週刊新潮によると、当時警視庁の刑事部長だった中村格氏(写真)が「私の判断だった」と認めている。彼はこう言ったという。
なんで2年前の話が今ごろ出てくるのか、不自然でしょ。女も就職の世話をしてほしいという思惑があったから飲みに行ったのであって所詮男女の揉め事。彼女は2軒目にも同行しているんだしさ。その就職の話が結局うまくいかなかったこととか、最近、山口さんがテレビによく出ているからという、そういうことも(告白の)背景にあるんじゃないの。
マスコミが問題にしているのは、彼が2015年3月まで菅官房長官の秘書官だっ
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中村刑事部長はなぜ逮捕状を止めたのか
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