北朝鮮の太陽節(故金日成の誕生日、4月15日)が終わりました。この日こそ北朝鮮6回目の核実験が実行される蓋然性が最も高いと報じられてきた日であり、仮に核実験が実行されれば、相当な確率で米軍の先制攻撃に繋がる、日本にもミサイルが着弾する、そんな可能性を否定できない一日だったのです。
どうして核実験が米軍の先制攻撃に繋がるかと言えば、いよいよ北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の能力が向上し、米国本土が射程に入ってきたからです。昨日の軍事パレードにも米国が最も恐れる新型ICBM(キャニスターに納められた固体燃料式)がこれ見よがしに登場、世界が目を見張りました。
日本への弾道ミサイルも、これまでは自衛隊の保有するイージス艦による上層での迎撃と地対空誘導弾ペトリオットによる迎撃で対処するとされてきましたが、先月6日に実行された弾道ミサイル4発同時発射は「新たな段階の脅威であることを明確に示す」(安倍総理)と対処が困難であることを示唆しました。
つまり、この一か月半の間に北朝鮮を巡る軍事情勢は2つの意味で新しいステージに移ったと言えるのです。一つは、北朝鮮が米国本土防衛のレッドラインを踏み超えつつあること、もう一つは、日本への弾道ミサイル着弾を阻止することが限りなく困難となりつつあること。北朝鮮は一線を超えつつあるのです。
だからこそ4月15日というXデーを乗り超えたと安心してはいけません
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