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マルクスを転倒する新しい歴史観:『暴力と社会秩序』

経済ニュース

暴力と社会秩序:制度の歴史学のために (叢書 制度を考える) [単行本]
ダグラス・C・ノース
ジョン・J・ウォリス
バリー・R・ワインガスト
エヌティティ出版
★★★★★
マルクスの「経済的な土台が法的・政治的な上部構造を規定する」というテーゼは今も社会科学の基礎だが、本書はそれを転倒しようという壮大な試みだ。この新しい社会理論によれば、マルクスとは逆に暴力装置としての国家が社会秩序のコアであり、経済システムはその上に築かれている。
歴史の大部分の時間、人類は小集団で狩猟・採集を行ない、他の集団を襲撃して食糧を奪う戦いを続けてきた。数万年にわたって一人あたり所得がほとんど変化しなかったのは、豊かになった集団が他の集団に収奪される戦いを繰り返してきたからだ。
1万年ほど前、農耕社会の成立にともなって、このような戦闘状態から自然国家への移行が始まった。これは「暴力のスペシャリスト」としての支配階級が他の国家との戦闘を担当し、こうした暴力装置へのアクセスを独占することによって国内秩序を維持するメカニズムである。
これに対して、近代的なオープンアクセス秩序では、法の支配にもとづいて非人格的な組織によって国家が維持される。自然国家からオープンアクセスに移行するための「ドアステップ条件」は次の3つである:
エリートの中での法の支配
私的または公的な永続的組織
軍事力についての統一さ

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