今週のメルマガ前半部の紹介です。
自民党が高等教育の無償化に向け“教育国債”なるものの検討を始めたそうです。民進党の中にも義務教育から大学までを無償化する政策をマニフェストに入れる動きがあるので、大学をはじめとする高等教育の無償化は意外にすんなり実現するかもしれません。
さて、筆者は常日頃「日本の社会保障は高齢者に偏重しすぎなので、もっと現役世代向けの給付を増やせ」的なことを言っています。そういう観点からすれば、今回の大学教育無償化の流れは評価しているのでは?と思っている人もいるかもしれません。
でも、筆者は大学無償化にはどちらかというと反対ですね。いい機会なので、今回は高等教育のキャリアの関係についてまとめておきましょう。
量産型博士の悲劇
今から十数年ほど前、あちこちの企業の採用担当者の間で「採用面接を受けに来るちょっと変わった博士たち」の存在が話題になったことがあります。
一般企業の入社選考を受けに来る博士というのはだいたい相場が決まっていて、旧帝大+阪大東工大クラス、私大だと早慶、上智青学とあと中央大の理工系くらいですね。まあ実際にはもっといますけどそれなりの規模の企業で研究者的な扱いを受けられる博士はそんなあたりです。採用職種はたいてい研究職で、採用ルートも学会活動や研究活動を通じて企業とコンタクトを持ったうえで、各部署が引っ張ってくるようなケースが主流で、普通の学生の
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