旧ソ連のユーリイ・ガガーリン大佐は1961年、人類初の宇宙飛行士となったが、ボストーク1号から眺めた地球が「青かった」と述べたことが伝わると、われわれは感動を覚えた。同大佐は地球には国境のないことを確認した最初の人間でもあった。冷戦時代だった当時の世界の人々には計り知れないインパクトを与えた。
▲火星から見た地球と月の画像(NASA公式サイトから)
米航空宇宙局(NASA)が配信した火星から地球と月を撮影した映像はそれ以上のインパクトと神聖な感動を人類に与えるかもしれない。地球を2億キロメートル以上離れた火星から撮影した画像だからだ。
NASAは6日、火星を周回する無人探査機「マーズ・リコネサンス・オービター」から高解像度カメラで撮影した地球と月の画像を公開した。撮影は昨年11月20日で、火星と地球との距離は約2億キロ。赤茶色の大陸はオーストラリアだという。
当方の第一印象は、広大な暗闇の宇宙に浮かぶ地球、その地球周囲を公転する月が実際に存在している、という強烈な追認だ。地球上で生きていると、自分が宇宙の無数の惑星の一つ、地球で生きているという事実を忘れてしまう。地球は太陽系の惑星の一つとして、自転し、公転し、存在し続けている。これは天文学の初歩的知識だが、その事実を画像でみると圧倒されてしまうのだ。
地球上では今なお、多くの紛争が続いているが、それらは宇宙的視野から見たならばどの
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2億キロからの「画像」とセルフィー
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