販売部長に捧げるステージゲート法
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企業がある程度の大きさになると、いくつかの事業部門に分かれます。そしてその事業部門の中には販売部門、開発部門、製造部門に分かれていきます。そこに横ぐしの組織として、管理部門、財務・経理部門、人事部門、法務部門、広報部門などがあるのが一般的です。これは、事業部制組織という名前で経営学のどの教科書にものっているものです。そして、企業は年次の事業計画を作ります。フィスカルイヤーの年頭に、「今年も我々を取り巻く環境は厳しいものが続くだろう。それに対して我々はもっと経費を削減し、かつ売上をあげて利益を出していかなければならない。そのために組織全体が一丸となってこの難局に立ち向かっていきましょう」という社長や役員の方のご挨拶とともに発表されるものですね。でもこの発表の前には各部門からの数字の積み上げが必要です。製造部門からは工場原価、開発部門からは開発投資、販売部門からは売上計画、それらを各事業部がまとめて、さらに各事業部からできてきたものを全社の管理部門(経理部門の場合が多い)がまとめます。その段階で、「なんじゃこりゃ」という数字だとすると、売上の積み上げ、原価の削減、などが各部門に通達され、各部門はまたそれに基づいて数字を作ります。その結果が全社の年次計画になるわけですが、さらにこの年次計画は通常中期計画に基づいています。というのも、毎年毎年言うことも数字もばらけてしまっては、いったい何を
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