「捨てるところのないモノづくり」 資源の完全循環に向けて仲間づくりを
つくりたいのは「捨てるところのないクルマ」──トヨタ自動車でTOYOTA構造デザインスタジオを主宰する大學孝一氏は、モノづくりにおける資源の完全循環の実現を目指して、そう語ります。今回の座談会では、構造スタジオとの共創を通して大學氏に併走する電通の小関望氏、伊藤健一郎氏、福島崇幸氏を交えて、今、この時代に求められるモノづくりの思想からアプローチまで、時にジャズに例えながら、時にマタギに例えながら、広く深く語り合いました。
左から、福島崇幸氏(電通)、小関望氏(電通)、大學孝一氏(トヨタ自動車)、伊藤健一郎氏(電通)
その活動は、Jazzセッションのように
福島:「いいクルマって何だろう?」──この問いに対する答えは、時代とともに変化してきました。それはクルマに限ったことではなく、モノづくり全体に言えることでもあります。今、この時代、モノづくりへのスタンス、もっと言えば思想はどうあるべきか。これから先、どのようにアクションしていくべきか。トヨタ自動車でTOYOTA構造デザインスタジオを主宰する大學孝一さんをお迎えして考えたいと思います。
まずは、構造デザインスタジオについてご紹介いただけますか。
大學:構造デザインスタジオは、トヨタ自動車の技術部門の一組織です。「部」に相当するのですが、トヨタで
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