農協の功罪を描く作品。「功」は、金融や保険などの生活周りのリテラシーに乏しい農業従事者に適正な保険を紹介し、出来上がった作物の流通を確保し、そして高価の器具の購入などに適切な融資をしてきたこと。「罪」は、あまりに組織が巨大化し、そして金融組織となったために、保険のセールスが目的化し、過大なノルマが設定されたこと。多くの票を握る政治団体にもなってしまった。そして時代が変わって個人レベルで農業を営めるようになったことについて行けていないこと。もう農協がなくても農業の知識を手に入れられるし、流通だって確保できる。そんな時代に「農協」は取り残されている。農業にだって企業が進出してくる時代なのだ。そしてマーケットだってグローバルになっている。そんな変化に全くおいていかれている。若い農業はDXを活用し、効率的な農業を営む。休みなく働くのではなく、きちんとワーク・ライフ・バランスにとれた農業を実現する。農協の時代とは全く別の世界線だ。この本では古い体質の農協の実態と問題点を指摘する。でも本当に大切なのは、そこからどうやって抜け出し、新しい農業に進化させていくかだ。その問題点はまだ残ったまま本は終わる。農業のマライ、そして農協の未来、そのあたりはこの先に書かれる作品に期待したい。続きをみる
Source: Note 起業ニュース
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