トレードデスク(The Trade Desk:以下、TTD)が広告データ企業シンセラ(Sincera)を買収する意向だ。実現すれば、2009年の会社立ち上げ以来2番目の買収となり、買収するのではなく構築することが多い企業としては珍しい動きとなる。
金銭的条件は公表されていないが、第1四半期になると見込まれる取引が完了すれば、シンセラの共同創設者でCEOのマイク・オサリバン氏がTTDのCEOであるジェフ・グリーン氏の直属になるという。
今回の買収でTTDの「買収より構築」の習慣が断ち切られる理由
今回の動きにより、アドテクベンダーのTTDはデータが増え、自社プラットフォームを通じて掲載される広告がプログラマティック広告市場のほかの広告よりパフォーマンスが優れているとパブリッシャーを納得させることができる。実際、シンセラのデータは、プレミアムオープンインターネットでの広告価値の動向にスポットライトを当てたTTDの最近の「セラーズ・アンド・パブリッシャーズ・リポート」に利用されている。
「近年、デジタル広告市場は、ストリーミングTVやデジタルオーディオ、リテールメディアといった新しいチャネルの出現により急速に拡大してきた。デジタル広告市場が拡大し、サプライチェーンがより複雑化しているように思われるなかで、広告主がパブリッシャーに対し
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