記事のポイント
TikTokの米国での規制リスクにより、幹部退職や従業員の不安が拡大している。
マーケターや広告主に影響が波及し、将来計画の見直しが進む。
TikTokの職場環境は厳しく、離職率の高さが指摘される。
広告主はまだTikTokを見限っていない。しかし、同アプリの米国での将来がますます不安定になるなか、同社の幹部たちはじっと出口をうかがっている。
幹部の相次ぐ退職
年明け早々、広告部門の上級幹部2人が退職した。北米のグローバルビジネスソリューションズ部門を統括するジェネラルマネジャーのサミール・シン氏は、伝えられるところによると、入社から3年半でTikTokを去るもようだ。2月末まで自身のチームの円滑な移行を支援するという。それから数日後、同じく北米のエージェンシー事業部門でジェネラルマネジャーを務めるジャック・バンバーガー氏が1月3日付けですでに退職したと報じられた。2024年3月に入社したばかりだった。
両氏とも退職の理由を公にしていないが、そのタイミングは無視できない。米連邦最高裁判所は先週(1月10日)、TikTokの米国での命運を左右しかねない重要な訴訟で意見を述べており、両氏の退職はそのわずか数日前に報道されている。米DIGIDAYはシン氏とバンバーガー氏にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
これはいわば、TikTokを取り巻く不確実性
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