手術の戦略と戦術を描くことができたら、次はそれを実行するための「武器」を用意します。患者さんの体とのファーストコンタクトには、今でも古典的な金属製の「メス」が使われ
ます。ドラマや映画の手術シーンも、執刀医の「メス!」という合言葉で始まりますね。しかし現実の世界では、皮膚をスパッと切開した後は、外科医は「メス」を手放し、代わりに様々
な道具を駆使して手術を進めていきます。電気を使う器具は一つ一つ、電流を精緻に制御する出力装置に接続しなくてはいけません。内視鏡のタワーや、天井から吊るされた何枚ものパネ
ルを見ることもできるでしょう。手術支援ロボットも「いてはる」かもしれませんね。皆さんがもし現代の手術室に足を踏み入れたならば、まるで医療機器の「ショールーム」だ、と感じ
るに違いありません。
本章では、合理的な手術を行うために開発されてきた主な医療機器を紹介します。
Source: 現代ビジネス
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