ガートナーの調査によれば、2007年に構築されたミッション・クリティカルなITシステムの半分以上は、「サービス指向アーキテクチャー」(SOA)によるものだという。この話を聞いて、新手のIT投資物件の登場かといぶかる向きもあろうが、SOAが登場してきた背景、その目的と期待される効果について理解すれば、そのような疑いも解けるはずである。かつて一世を風靡したリエンジニアリングは、自社固有のビジネスプロセスをカスタマイズすることで、効率性と生産性の向上を目指すものだったが、SOAは、ビジネスプロセスの目的や成果、代替サービスや外部化の可能性に注目し、重複の解消と部門横断的な共有、標準化されたプラグ・アンド・プレーによって、21世紀の事業環境にふさわしいビジネスプロセスの構築を目指す。本稿では、保険会社のハーバード・ピルグリムなどのケースを通じて、SOAのポテンシャルとその導入方法について検討する。
Source: ハーバード
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