2024年12月、太平洋戦争を新たな断面から考察する、画期的でユニークな本が出版された。『米軍カラーフィルムが捉えた日本軍の艦船・航空機・軍事施設』(織田祐輔著・イカロス出版)。タイトル通り、戦時中、米軍のカメラがカラーフィルムで捉えた日本陸海軍との戦闘の模様を、時系列に沿って、それぞれの解説とともに約160ページにわたって詰め込んだ1冊だ。なかには、米軍機の攻撃を受ける戦艦「大和」の、これが新発見となる写真も掲載されている。掲載された写真の多くは「ガンカメラ」といって、戦果確認用に機銃の発射に連動して作動するムービーカメラで撮影されたものだが、それ以外にも飛行機の偵察員席から搭乗員が撮影したとおぼしき映像も含まれている。タイトルを「ガンカメラが捉えた」としなかったのはそのあたりの事情からだろう。
Source: 現代ビジネス
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