戦略とその立案プロセスは進歩を遂げてきたが、それでも対処できない類の問題がある。これは「やっかいな問題」(wicked problem)と呼ばれるもので、公共政策やソフトウエア開発、プロジェクト設計の分野では、その対処法がすでに開発されているが、企業経営では遅れている。やっかいな問題には、無数の原因があり、それゆえ複雑であり、言葉で説明することが難しく、予測不可能であり、正解がない。ウォルマートにおけるやっかいな問題とは、何と「成長」であるという。従来の戦略ではまず実現不可能だが、その裏返しが正解というわけでもなく、したがって試行錯誤しながら、新たな方向性を探っていくしかない。本稿では、PPGインダストリーズの事例を紹介しながら、このやっかいな問題にどのように対処すべきか、その方法を解説する。
Source: ハーバード
戦略の無力 – バックナンバー
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