はじめに近年、日用品・衛生用品市場では消費者の価値観が大きく様変わりしている。単なる機能や価格競争を超え、信頼、安心、環境意識、そしてブランドが示す世界観そのものが購買動機となっているのだ。こうした市場動向の中、従来から防虫剤や衛生関連製品で高い認知度を誇るアース製薬は、近年のリブランディング施策によって「環境と共生し、人々の暮らしを快適にするグローバルブランド」へと進化を遂げている。本稿では、同社が打ち出したブランディング戦略を丁寧にひも解き、その成功要因を探る。ロゴとブランドメッセージの再定義アース製薬のリブランディングで象徴的なのが、新ロゴとブランドメッセージの策定だ。同社は「EARTH」というキーワードを中心に、グローバル・ローカル両面で信頼されるブランドとして再提示を行っている。そのロゴは、地球(Earth)をモチーフにした円形シンボルを近代的かつシンプルなラインで表現することで、老舗の信頼感と現代性をバランス良く両立。加えてブランドメッセージには、「地球を、より良く。暮らしを、もっと豊かに。」といったフレーズを据え、持続可能性と生活価値向上へのコミットメントを明確に打ち出した。これにより、従来の「防虫対策」企業というイメージから脱却し、生活全体をサポートする包括的パートナーとしての存在感を高めている。続きをみる
Source: Note 起業ニュース
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