生物多様性の保全・再生がビジネスの成長に。“ネイチャーポジティブ”の最前線
※この記事は、2024年4月24日「Business Insider Japan」で公開された記事を一部編集し、掲載しています。
あらゆる社会活動の基盤となる自然資源。従来から環境保護は重要なテーマだったが、近年は単に自然を守るだけでなく、それを社会経済の持続的な発展につなげる“ネイチャーポジティブ”が広がりつつある。
この新潮流を社会実装するため、電通がスタートアップのシンク・ネイチャーと共同で開発したのが、生物多様性とビジネスを可視化する「バタフライチェック」だ。開発に携わった3人に、生物多様性をめぐるパラダイムシフトについて話を聞いた。
広がりつつある“ネイチャーポジティブ”という概念
生物多様性が注目を集めている。人間の社会生活は自然に少なからず負荷を与えてしまう。その影響で、現在100万種以上の野生生物が絶滅の危機に。生物多様性の問題は2022年にモントリオールで開かれたCOP15でも取り上げられて、その再生は世界的な課題になっている。
自然の保全や再生は、以前から国や自治体、市民団体が中心になって取り組んできた。ただ、近年はこの領域にパラダイムシフトが起きている。“ネイチャーポジティブ”というコンセプトが広がってきたのだ。生物多様性の研究
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