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海外企業からの賢明な買収提案

 先月末だっただろうか大変なことが起きた。セブン&アイホールディングスに対してカナダの投資会社アリマンタション・クシュタールが買収提案を行った。クシュタールのアレックス・ミラー社長によると、単にコンビニ事業の買収を狙っているのではない。セブン&アイ傘下の多様な事業を一括して取得したいと考えているというのだ。 ここ最近、セブン&アイはアクティビスト(物言う株主)たちから強い圧力を受けている。彼らは、収益性の低いスーパー事業などの売却を求めている。しかし、クシュタールはまさにその逆の提案をしてきたのである。つまり、赤字事業も含めた統合を志向しているということだ。 セブン&アイの事業ポートフォリオを見ると、コンビニ事業が大きな収益を上げている一方で、スーパー事業などは赤字が続いている。アクティビストたちは、この不採算部門の売却を強く主張していた。しかし、クシュタールは逆に、それらの事業も含めて一括して買収したいとしているのだ。 クシュタールがターゲットにしているのは、コンビニ事業はもちろんのこと、スーパーのイトーヨーカドーや外食チェーンのデニーズ、専門店のロフトなど、セブン&アイ傘下の多岐にわたる事業であり、さらにかつて経営破綻したタワーレコードの国内店舗や、食品製造のピースデリ、コンテンツ事業のぴあにも着目している。 これらの事業のうち、一部はコ

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