日本企業の組織行動は、筆者の調査によると、あいまいさを尊重する、時には婉曲に時には単刀直入に指摘する、表と裏を使い分ける、試行錯誤しながら漸進的に取り組むことなどにあるという。アメリカ企業では、白黒をはっきりつける二元論的な傾向が一般的だが、日本企業は、部分と全体の関係性を大切にし、ホリスティックに考える。ほとんどの科学分野が、脱二元論・非線形の境地に達しているが、経営学はいまだ線形な論理合理主義が主流になっている。20世紀に体系化されたマネジメントの知に限界が訪れている現在、日本企業の経営慣行を再考することで、その再発明につながるかもしれない。なお本稿は、DHB1978年8月号に翻訳掲載された「“禅”からみた効果的マネジメントの条件」の新訳である。
Source: ハーバード
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