最近はQCサークルとか職業生活向上計画あるいは職務再編成など、アメリカ企業での作業条件と生産性の向上を促進するための活動について、耳にすることが多い。本稿は、ある大企業での管理方式を変えるための、さまざまな活動を主導してきたエグゼクティブの個人的な証言である。
著者がハネウエルへ入社したのは20年以上も前のことであるが、当時は“厳格で、甘さのかけらもみられない”管理者が、専制的なやり方で会社を動かしていた。本稿では同社の伝統となっていた軍隊的な管理方式を従業員参加度の高い方式へと変えていく過程で、1つの事業部門の従業員たちが実施してきた試みが年代記ふうにまとめられている。
しかし、多くの革命がそうであったように、この変革も予期していなかった問題が次々と生じてきた。明確なガイドラインや方針もなく、支援体制もないなかでの活動は、著者を“くらげとの戦い”へと追いこんでいった。著者も述べているように、いくつかの重要な真理を発見するまでには、ハネウエルのマネジャーと従業員は何回も挫折感を味わい、袋小路につき当っている。
しかし、これが得られた成果と同じくらい重要であるということ、従業員参加型の管理方式も管理しなければならないということが、ここでくわしく述べられている。
Source: ハーバード
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