FASTチャンネルの広告のフィルレートが2024年に低下。視聴者増加が招くインベントリー過剰と透明性の問題

無料の広告付きストリーミングTV（FAST）チャンネルは視聴者数が増加しているかもしれないが、そうした増加は広告主のデマンドを上回っている。
A+Eネットワークス（A+E Networks）やカネラメディア（Canela Media）、キュリオシティ（Curiosity Inc）などのメディア企業のFASTチャンネルに技術を提供しているストリーミング技術企業ワール（Wurl）によると、2024年にはFASTチャンネルの視聴者数により広告枠が増えたが、その枠が埋まらないインプレッションの割合が多くなったという。
「インベントリー（在庫）が増えても、広告主が自動的に増えるとは限らない」とワールでCEOを務めるロン・ガットマン氏は言う。ガットマン氏は、FASTチャンネルの広告量（番組1時間当たりの広告量）は、「チャンネルによってそれほど増えていない」ため、視聴者数の増加がインベントリー過剰の主因となると語った。
ワールは、FASTチャンネルオーナーと契約を結んでいるため、広告のフィルレートに関する生データを提供することができない。下のチャートは、2024年6月時点と比較した標準的な月別および年別フィルレートを示している。
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