カタログ通販大手のベルーナが事業再編に乗り出している。幅広い事業を手がけているが、苦戦分野も多いベルーナ。再編の狙いと、各事業の成長戦略を安野社長に聞いた
ベルーナでは、不動産やホテルの「プロパティ・ホテル事業」と、化粧品・健康食品事業やグルメ事業、ナース関連事業などの「専門通販事業」に関して、収益性拡大をめざす「グロース領域」に分類。一方で、主力の「アパレル・雑貨事業」のほか、「呉服関連事業」などは、収益性の効率化を第一とした「サステナブル領域」とした。カタログやチラシなど、紙を使った通販の社内における位置づけが大きく変わるわけだ。再編の狙いはどこにあるのか。
ホテルと通販事業で利益追求
「『社会価値』寄りの事業を『サステナブル領域』とし、『経済価値』に寄った事業を『グロース領域』と区分けることにした」。6月7日の決算説明会で、同社の安野雄一朗取締役専務執行役員はこう宣言した。
カタログやチラシなど、紙を使った通販事業については「売り上げ規模は国内ではトップだが、高齢化・過疎化を支える消費インフラといえる」(安野取締役)。そのため、継続性と収益効率の最大化を主眼に、安定した収益を上げられる事業としていく方針だ。
一方で、プロパティ・ホテル事業と専門通販事業という、営業利益率の高い2事業については、規模拡大とともに利益を追求していく。
アパレル・雑貨は前期比29億円
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