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小児薬「ドラッグロス」解消へ前進

 2024年の世界の小児薬市場は約1303億ドルと予測され、全体の医薬品市場の中では小規模である。そのため採算が取れず、小児薬の開発が進まない「ドラッグロス」の状態が起こっている。特に日本は欧米に比べてドラッグロスが顕著で、成人向けの薬を細かく砕いて使用するなど、適応外使用が広がっていることも課題とされている。 ファイザーではニーズの高い小児薬を日本と海外で同時に開発に取り組み、9月に日本で初となる成人・小児向けダニ媒介性脳炎のワクチンを販売。イーライリリーは偏頭痛やアトピー性皮膚炎治療薬など8品目で治験を進めるなど、米大手製薬企業は日本も含めた国際共同開発に積極的に取り組んでいる。 日本政府は小児薬の開発を促進し、製薬企業に対して成人向けと小児向けの同時開発を推奨する方針を示している。同時開発によって特許の延長を認めるインセンティブを設けたり、24年度の薬価制度改定では小児薬の同時開発による承認の加算率を引き上げている。この流れを受けて、第一三共、武田薬品工業、中外製薬などの国内企業も小児薬開発に向けて前向きに検討している状況である。 日本政府の取り組みも追い風となり、今後小児薬の開発が進みドラッグロスが解消されることが見込まれる。国際的な連携がしやすい治験・審査体制の整備や、スタートアップ企業の開発を促すような仕組み作りなど、課題はまだ多いが少しずつ改善されることに期待したい。

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