世界最大級の高級ブランドが誕生? タペストリー とカプリの合併がファッション業界に何をもたらすか
記事のポイント
タペストリーのカプリ買収は、FTCの独占禁止法懸念で審理中である。
買収が成立すれば、米国最大級の高級ファッション企業が誕生する可能性がある。
タペストリーとカプリのビジネスモデルには補完性があり、それは双方とって大きな利点となり得る。
タペストリー(Tapestry Inc.)によるカプリホールディングス(Capri Holdings、以下カプリ)の85億ドル(約1兆2000億円)買収の試みは、連邦取引委員会(Federal Trade Commission、以下FTC)の反対に遭い、9月9日に連邦裁判所での審理が始まった。この裁判の結果は、ファッション業界の人々にとって大きな影響を与えるものとなる。
世界最大級の高級ファッションブランドの1社が誕生する可能性を秘めたこの買収は、2023年8月に発表された。この取引がことし4月に規制上の障害に突き当ったのは、独占禁止法への懸念を理由にFTCが合併阻止に動いたためである。
買収が行われれば、コーチ(Coach)、ケイト・スペード(Kate Spade)、スチュアート・ワイツマン(Stuart Weitzman)などを含むタペストリーのポートフォリオと、カプリのマイケル・コース(Michael Kors)、ヴェルサーチェ(Versace)、ジミー チュウ(Jimmy Choo)といったブランドが統合され
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