従来の戦略ツールはもはや時代遅れになりつつある。なぜなら、「新規参入者より既存企業のほうが重要だ」「ライバル、サプライヤー、顧客は容易に識別できる」「自社の行動を変えなければ勝てない」という間違った前提に立っているためである。企業はマイケル E. ポーターの戦略論に基づく産業構造の分析やブルー・オーシャン戦略のような静的なツールを精緻につくり上げるよりも、業界のあらゆる変化や自他の役回りをストーリーとして詳述する「台本」を活用すべきだ。言葉は数字よりも強力であり、言葉を活用すれば、変化の原因に着目し、戦略をたえず更新し、ビジネスを変化させるかもしれないアイデアに気づくことができる。製薬業界、広告代理店サーチ・アンド・サーチ、出版社マーベル・エンタテインメント、イケア、ソフトウエア企業のベルティなどを例に取りながら、戦略構築にストーリーの力を生かし、有益な台本を書き起こす方法を解説する。
Source: ハーバード
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