課題を設定し、そのための戦略を遂行するうえで重要な役割を果たすのが、実は「権力」である。課題達成までのさまざまな困難を乗り越えるには、リーダーシップや感情的知性よりも、権力を操る能力を身につけたほうがよい。権力には悪いイメージがつきまとうが、デイビッド・マクレランドとデイビッド・バーナムの調査でも、最も成功するのは権力動機を持つマネジャーであった。本稿では、まず権力に対する嫌悪感を和らげ、それを受け入れてみることを勧める。さらに、権力をどう行使するのか、「資源を分配する」「アメとムチで行動を司る」「多方向に働きかける」「先手を打つ」「敵を取り込む」「ライバルを排除する」「不要な闘いを避ける」「親密に接する」など11の基本形というべきやり方を解説する。現実を見れば、権力なくして、戦略的な計画の達成はままならないということはわかるだろう。権力の原則を理解し、それを躊躇なく利用することが大切なのである。
Source: ハーバード
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