先進国では数々の成功を収めてきた多国籍企業であっても、成長著しい新興国市場では苦戦を強いられることが多い。現地でのオペレーションは、やはり地元の小売業者に一日の長がある。筆者たちは2009年、新興6カ国の大手小売チェーンを対象に調査を実施して直面している問題を分析した。業種や人口規模などに違いはあっても、所得層の構造、消費者の価格選好度、商品知識、ブランドと品質の重視の仕方、市場の変化のスピードなど、小売業者が抱えている問題には共通性があり、それは先進国の多国籍企業にも大いに参考になる。そうした課題解決において、現地の小売業者は、柔軟性、素早い適応力、想定外の事態への対応力を合わせ持っており、マーケティング戦略の構築において学ぶべきところが多い。本稿では、新興国市場の消費者の特徴に迫り、具体的なマーケティングのアプローチについて論じていく。
Source: ハーバード
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新興国市場の消費者行動 – バックナンバー
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