今日は不確実でリスクの高い時代であるといわれる。ある分析では、利益率の変動率を1950~80年とそれ以降で比べると実に倍以上になっており、また市場リーダーから滑り落ちる割合も増大していて、数字からも不安定な経営環境が示されている。こうした時代には、製品やサービスの供給という1次的な組織能力だけでは持続的な競争優位が約束されない。それは迅速な適応力を育てるという「2次的」な組織能力からもたらされる。この組織能力は具体的には4つから成る。すなわち、素早く変化のシグナルを読み取って対応する、自社が提供する製品やサービスのみならずビジネスモデルについても実験を繰り返す、複数のステークホルダーが関わる複雑なシステムを管理する、さらに人材の力を引き出す、ということである。P&Gやイケア、テスコ、シスコシステムズなどの成功企業がどのようにこれらの能力に磨きをかけているのかを紹介し、伝統的企業がこれらを身につけるためのヒントを提示する。
Source: ハーバード
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適応力の競争優位 – バックナンバー
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