「人間は利己的なものである」という考え方は広く信じられてきた。リチャード・ドーキンスは「遺伝子の利己主義」(利己的遺伝子)について世に問うたが、これは、17世紀イギリスの哲学者トマス・ホッブズやアダム・スミスらの思想の原点にある考え方でもある。そして現在も、ほとんどの組織がこれに従って、報酬やインセンティブ、あるいは罰則を定めている。たとえば、従業員を一生懸命に働かせたいなら、能力給を導入して、成果を監視すればよい。しかし近年、さまざまな分野の研究から、人間は想定していたより協力的で私心がなく、自己中心的な行動は取らないという証拠が見つかっている。本稿では、人間の協力的な行動に関する生物学や心理学、神経科学におけるさまざまな知見を紹介し、協力のシステムを築いていくべきだと説く。現代はこれまで以上に、適応性や創造性、革新性が求められているが、そうした資質を発揮するためには、内発的動機に訴える協力のシステムが必要なのだ。
Source: ハーバード
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利己的でない遺伝子 – バックナンバー
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