ブレークスルーをもたらすイノベーションは、顧客や社会に大きな価値をもたらす半面、従来の常識や経験を覆してしまう。このため、関係者は行動変革を迫られるだけでなく、抵抗勢力への対応、市場開拓などでさまざまな苦難に直面する。そうした状況では、多くの頭脳を結集させるコラボレーション戦略を用いながら、普及や技術改良を進めていくことが効果的である。本稿では、科学・医療分野の事例を取り上げ、時代に先駆けて、家族的な顧客コミュニティをつくり、顧客を巻き込んで開発や普及を進めていった人物と、新しい情報技術を駆使してリアルタイムで手術を実況中継し、場所の制約を超えて、双方向のやりとりで知恵を出し合う方式を導入した人物について紹介する。コラボレーションを通じて集合知を導き出すために、特に重要になるのはリーダーシップである。多様な人材を束ね、建設的な議論を戦わせて互いに学び合い、だれかが手柄を一人占めしない環境を整備するスキルが求められる。
Source: ハーバード
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集合知のイノベーション – バックナンバー
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