あまり知られていないリカーリング型ビジネスの強み

　昨今トレンドになっているリカーリング型ビジネス。顧客に対して製品やサービスを単発で販売するのではなく、継続的に提供し続けるビジネスモデルである。例えば、月額料金を払うことで利用し続けるサブスクリプションサービスや、定期的に商品が届く定期購入などがこれに該当するが企業と顧客との間に長期的な関係を築くことで、安定した収益を確保することがこのモデルの主の目的だと言える。　例えば、ロールス・ロイスは航空機用エンジンの提供において「Power By the Hour（PBH）」というモデルを導入している。これは、エンジンの稼働時間に応じて航空会社から収入を得る仕組みである。PBHにはアフターサービスやメンテナンスコストも含まれており、顧客にとっては予期せぬ故障や修理費用を心配することなく、稼働時間に応じた支払いだけで済むというメリットがある。　一方、ロールス・ロイスにとっても、予知保全を活用することで修理やパーツ交換の費用を抑えるインセンティブが働くため、収益性を向上させることができる。よって顧客と供給者の双方にとって利益となるwin-winの関係を構築できるのだ。　リカーリング型ビジネスの歴史を辿ると、元となっているのは複写機やプリンターを低価格で提供し、消耗品で収益を上げるモデルや、カミソリ本体を無料または低価格で配り、替刃で利益を得るジレット式のビジネスモデルだ。それが現代において、

リンク元