行動経済学や認知心理学の進歩で意思決定についての研究が進んだが、その成果は必ずしもマネジャーたちの役に立ってはいない。その理由は、これらの研究が適用できる意思決定の範囲が限られ、マネジャーが頭を悩ます戦略的な決断には別のアプローチが求められるからだ。筆者は、意思決定が一様でないことを認識し、それらを分類する必要があると指摘する。そして、意思決定の条件と結果に対しどれほど影響を与えられるか、また成果の評価が絶対的か相対的か、という2軸での分類が有効だと言う。企業の重要な意思決定が多く含まれるのは、意思決定者が結果に影響を及ぼし、競合相手に勝つという相対的な成果が求められる第4領域である。企業幹部は、日々意思決定を迫られるが、そこで必要なスキルは、意思決定の種類を見極めること、そしてそれに適切な方法で対処することである。
Source: ハーバード
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