多くの企業幹部はウォール街の巨大で偏った権力に服従している。ウォール街が経営陣にきわめて大きな影響力を与えるようになったことで、企業はその期待通りに収益を上げるためなら、自社の利益を損ねるような判断を下すことさえある。企業は株主利益を最大化する「信任義務」を負っているという考えに基づき、株主に資するために社員や顧客の利益を犠牲にしたり、短期的な思考に陥ったりもしているのだ。金融という一つのセクターが強大化し、彼らの思考が社会全体の考え方さえも支配する状況になりつつある。本稿ではウォール街という巨大な権力が与える影響と、その不均衡を是正するための方策について考える。
Source: ハーバード
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