技術士(経営工学・情報工学)が教えるDX(デジタルトランスフォーメーション)講座40デジタルトランスフォーメーションの実践-APIとWebhookによるエコシステムの実現-
健康保険証との一体化やさらには2024年度中には運転免許証とも一体化されることで話題になっているマイナンバーカードですが、実はマイナンバーにひもづいている個人情報を行政機関や金融機関などの間で共有することができるマイナポータルのしくみこそが重要な意味を持っています。 マイナポータルには「マイナポータルAPI」というシステム連携しくみがあり、各行政機関はこのAPIを使うことによって他の行政機関から必要情報を得ることができ、行政や企業をまたがる各種手続をワンストップ化できる「手続ワンストップサービス」を実現できるのです。 「手続ワンストップサービス」は行政機関だけでなく、金融機関など不動産事業者などとも連携が計画されており、引っ越しや結婚などライフイベントごとに役所や金融機関などに足を運び、住所や氏名など同じような情報を何度も書かされるという手間がなくなることになります。 「マイナポータルAPI」はデジタル庁が推進する「国」のDXであり、部署の壁、組織の壁を越えて全体最適をめざす「エコシステム」の構築を目指そうとするものです。窓口が縦割りでバラバラであることが批判されることの多い行政機関ですが、部分最適なことでは企業もさほど事情は変わりません。 販売管理システムと生産管理システム、会計システムなどシステム間でのデータ連携をCSV形式のファイル渡しで行っているところは少なくない
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