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「実質ダウン改定」にコブシを上げろ! 医療・介護・障害福祉の報酬

 ひどくなめられてるのに、反応がおとなしすぎないか。 医療・介護・障害福祉のトリプル報酬改定の話である。 診療報酬のうち薬価を除く本体は0・88%、介護保険サービスは1・59%、障害福祉サービスは1・12%のアップだという。 具体的な点数は横に置いて、マクロに考えてみよう。  いちばんの問題は、物価上昇を無視していることだ。 診療報酬は2年ごと、介護と障害福祉の報酬は3年ごとの改定だから、その間の物価上昇に見合う引き上げでなければ、実質的にダウンする。 公表分で直近の今年1月の消費者物価指数(全国)は106・9(2020年の平均を100)。その2年前と比べて6・6%、3年前と比べると7・1%も上昇した。 それだけの率の賃上げができなければ、従事者の生活水準は低下してしまう。今回の改定は、実施時期が例年より遅い6月だから2か月の遅れも加わる。 独立行政法人労働政策研究・研修機構がまとめた産業別就業者数(2023年平均)を見ると、医療・福祉の就業者は910万人(13・5%)にのぼり、製造業(1055万人)、卸売業・小売業(1041万人)に近づいた。うち681万人は女性で、女性の最大の就業先である。 政府は賃上げを強調するけれど、医療・福祉の賃金は抑え込むのか。それでは経済対策としてもどうなのか。  報酬改定は、様々な利害対立があって難しい作業だが、物価・賃金・財政を踏まえたマクロな報酬

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