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【番外編】転職、そしてU-turn

    35歳。当時、転職時期としてはギリギリの年齢だった。まだネットではなく新聞広告の時代である。10年間勤めた建築設計事務所からの転職を考えていた。設計事務所で設計をするという仕事は、創造性を求められる面白い仕事だったが、日頃接している発注者はどんなプロセスで事業を組み立て、建築を作ろうとするのかが疑問だった。生産施設であれば販売計画に沿って生産体制を整えるために工場を、賃貸ビルなら事業性を重視してビル建設を、本社ビルなら組織活性化や効率性を目指したビル建設などが考えられ、ある程度は窺い知れるが具体的なプロセスははっきりとはわからない。一方では、建築設計よりも建築企画こそがプロジェクトの核心に触れることになるのではないかという思いもあった。発注者側で仕事をすることで、直にそのプロセスを経験したいと考えていたのである。そんな中、新聞の求人欄に信託銀行が、開発事業に参入していること、そして多様な人材を求めていることが掲載されていた。時代はバブルを迎えようとしていたのである。 既存の開発事業者ではなく、新たに開発事業に参入するということは、他のメンバーたちと同時にゼロからスタートすることができ、途中入社のハンディーは少ないと考えた。金融機関であれば、事業情報も早く入手できるからビジネスチャンスも多いのではないかと考えた。履歴書を書き、発注者側の仕事をしたいという気持ちを書類に載せた。

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