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2023年の大河ドラマが、徳川家康を主人公とした作品になると聞いたときは楽しみに思っていた。いざ放送が始まると、家康役の松本潤については、これまでも色んなドラマで活躍しているのを目にしてきたので「まあ、大丈夫でしょう」と思っていた。
でも回を追うごとに「あれ? もしかして今年の大河、つまらない?」と不安になるように。理由は色々ある。
このドラマでは死後、東照大権現とも呼ばれるようになる家康をうさぎに例えて「実は臆病でみんなと同じ悩みを抱えていたんだよ」というキャラ付けをしていたんだけど、そういう切り口なものだからいちいち情緒が湿っぽい。泣いて怒ってまた泣いて。とにかく前半生の家康って、感情的な子供のようでどうにも観ていられなかった。
壮年期以降は幾分そういった兆候も抑えられたけど、やっぱり作中の家康の考えが二転三転する上での理由付けが弱くてストレスをおぼえることも多かった。
「じゃあなんで観てるの?」って話だけど、それはお市の方や茶々を演じた北川景子の力量が素晴らしかったのと、他にもムロツヨシの豊臣秀吉、明智光秀役の酒向芳といった、敵方の演技に魅せられたため。
そんな感じで結局最後の最後まで観てしまったんだけど、今日は最終回を経て感じた、この大河への率直な思いを書いていきたい。(文:松本ミゾレ)
重要人物の最期がドラマチックに描かれるわけでもなく、気づいたら
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