ポルトガル統括時代の影響が色濃く残る独自の文化と、香港や中国本土と隣接するグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)*であるという地の利を生かし、地元デザイナーのビジネスチャンス創出を図っているのが、マカオのファッション業界だ。
マカオといえば、実にGDPの約5割を占めるカジノ産業が有名だが、1970年代から縫製工場などの繊維産業が盛んな時期があった。しかし、中国本土の安価な労働力との競争によって徐々に衰退。現在は、クリエーションの力によってファッション産業を底上げすることをビジョンに掲げ、マカオ政府やデザイナーたちが一丸となって取り組みを進めている。
その一環として毎年10月に行われるのが、マカオ企業の生産性や競争力の向上などを主目的とした非営利団体マカオ生産性技術移転センター(CPTTM)**と、マカオ国際貿易投資博覧会(MIF)が共催する「マカオファッションフェスティバル」(Macao Fashion Festival/以下、MFF)だ。今年は10月19~22日の4日間に渡り、マカオ最大のカジノリゾートであるヴェネチアン・マカオで開かれ、地元のフ
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