【短編小説】人生代行サービス
掃除代行サービス、家事代行サービスなんてものが、流行に流行ったある国では今、人々は様々なサービス業者にいろんなものを頼むのが主流となってきた。自分で何かをすることはほとんどないのだ。恋愛代行や筋トレ代行なんてものにも頼り始めた人々は、自分で何かをすると言うことをめんどくさく感じるようになっていた。仕事をすることに忙しいのが大半のサービス利用者の理由であった。が、利用者自体の勤務先も代行サービス会社なのが矛盾した点である。それでも皆、仕事熱心のため代行サービスの人気は高まるばかり。そんな中で現れたのが「人生代行サービス」仕事を大事に優先しすぎた結果、人生そのものを人に任せるようになってしまったのだ。内容は義務教育から結婚、老人ホームでの生活…と本当に1人の人生丸ごと代行するのである。代行サービスがほとんどの人の職になっているいま、代行サービスを政府が進めるようになってきた。最初は自分のことを何もできなくなってしまっていることを批判する政治家がほとんどであったが、政府のある1人が気がついた。仕事熱心な国の人々は、自分の仕事を熱心に務めるのである。つまり人生代行ビービスも「自分の人生ではないから。仕事だから」と言う思いで、積極的行動ができるようになってきたのだ。そのおかげで、仕事優先で代行サービスに頼りきりの国民たちは人生を真っ当していきるようになったのだ。自堕落になると思われていた代行
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