多種多様な事業を営む多国籍企業のトップマネジメントの役割は、突きつめて言うと、組織内の部門のもつ相対権力を管理することである。トップ経営者の仕事は、自分が最適と考える戦略的選択パターンに見合うように相対権力の所在を管理することである。しかし、この仕事をうまくやるには、地球的規模にまたがるマトリックス構造において、時にはかっとうが発生する必然性と、その意味するものを、じゅうぶん理解しておかなければならない。著者は、6つの戦略的分野――投資、管理統制システム、合弁企業の安定性、管理者の移動と養成、他企業の吸収合併、財務戦略――における選択パターンを、現実の会社の例を用いて、検討している。
Source: ハーバード
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