広告支出は、2010年代のような1桁台半ばの成長水準に戻りつつあるのかもしれない。それでもクライアントは、第4四半期の広告支出に漠然とした不安をもって臨まずにいられないと、エージェンシー幹部たちは述べている。
消えない不安は、複数の問題が絡み合って引き起こしている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行、労働問題、脚本家と俳優のストライキ、そしてインフレが長引いていることで、業界は緊急時の対応策を推し進め、契約に条項を追加して柔軟性をもたせることで、何か起こったときに対応しやすくしている。
マーケティングプランと広告予算に関しては、少なくともここ2年間は、このような柔軟性の推進が常態化している。クライアントの広告支出は、今年いっぱいは横ばいとみられ、大幅に増えることもなければ、大幅に減ることもないと、6人のエージェンシー幹部は米DIGIDAYに語った。
テレビとストリーミングが大きな焦点に
「総じてクライアントは、今年は厳しい年と考え、インフレも厳しいという前提で第4四半期に臨もうとしている」と、DTCAエージェンシーであるレイン・ザ・グロース・エージェンシー(Rain the Growth Agency)の統合メディア投資およびプランニング担当エグゼクティブバイスプレジデント、ロビン・コーエン氏は話す。
業界の専門家は、広告主がターゲットオーディエンスにリーチするため
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