6300億ドル(約92兆9000億円)の規模を持つデジタル広告業界に大きな変化が訪れている。先行きの見えないなかで、独立系の大手アドテク企業が優位に立とうと競い合っているのだ。
この1年半、DSP企業とSSP企業は従来のメディア取引の境界を曖昧にするような製品を次々と提案している。口火を切ったのは、DSPのザ・トレード・デスク(The Trade Desk)が立ち上げた「オープンパス(OpenPath)」だ。
その後、SSPの大手企業が同様の動きを見せる。マグナイト(Magnite)とパブマティック(PubMatic)は今年初め、独自の「バイサイド製品」を相次いで立ち上げた。こうした動きはいずれも、(歴史的に複雑化した)アドテク業界でプレイヤーが淘汰される予兆と広く受け止められている。ザ・トレード・デスクが最近、「パブリッシャーやSSPに価格戦略を指示させない」との意向を示したことは、競争の激化を示す新たな兆しだ。
収益モデルの移行
4月には、パブマティックが「アクセス・メンバーシップ・プログラム」と呼ばれる会員制プログラムをパブリッシャーに提案していることが、米DIGIDAYによって報じられた。セルサイドの匿名情報筋の話によれば、マグナイトも最近になって、同様の提案を行っているという。
両社は米DIGIDAYの問い合わせに対し、現在進行中の取り組みがあるかどうかも含めて、詳細を明
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