旧Twitterのプラットフォーム「X」。社員の共有メールによると、現在Xではブランドセーフティの新しいトップを探しているという。
この情報が流れたのは、Xにとって「今が正念場」というべきタイミングだ。Xは2022年のイーロン・マスク氏による敵対的買収以来、広告主を取り戻そうと躍起になってきた。あの買収からというもの、このテキストベースのアプリでは「言論の自由こそ、最高」といった状態が続いている。信頼の問題とブランドセーフティの問題は、買収に伴う内乱や大量辞職から発生した結果論にすぎないのだ。
加えて、あの買収以降、ユーザーからもマーケターからも同じような不満が噴出していることも忘れてはならない。誰もが「Xは偽情報、誤情報、ヘイトスピーチであふれている」と騒いでいるのが現状である。「Xがブランドセーフティのトップを探していると聞いても驚きはしないが、動き出すのにこれだけ時間がかかったことに驚いている」とソーシャルメディアエージェンシーのソーシャルエレメント(The Social Element)で、ソーシャルイノベーション担当バイスプレジデントを務めるエイミー・ギルバート氏は話す。
イーロン・マスクが先延ばしにしているもの
空席であるブランドセーフティのトップをそれまで担っていたのはAJブラウン氏だった。当時在籍約6年だった同氏は、2022年10月にマスク氏がTwitterを買収す
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