日本を根本的に変える人材流動化・人材育成における現状と課題　その①

（１）人材流動化・人材育成と持続可能な開発目標（SDGs）持続可能な開発目標（SDGs）は、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標であるが、17のゴール・169のターゲットから構成されている目標を2030年までに達成することを掲げている。本稿では、アフターコロナをより良き未来にするための人材流動化・人材育成戦略について焦点を当てているが、それらはSDGsのゴールのうち、特に、「4．質の高い教育をみんなに：すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」と「8．働きがいも経済成長も：すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク（働きがいのある人間らしい仕事）を推進する」に関係しており、人材流動化・人材育成の方向性が今よりも改善されれば、SDGsの目標の達成に寄与することに繋がるということを意味している。（２）人材流動化における現状・課題日本に話題を移すが、日本では高度経済成長期の成長前提とした終身雇用、年功序列のシステムを採用している企業が存在すること自体は問題ないが、テクノロジーによる時代の変化スピードの加速、社会の成熟化、コロナ禍によるデジタル化（Digitaliza

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