アスリートブレーンズ為末大の「緩急自在」vol.34
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為末大さんに「いま、気になっていること」について、フリーに語っていただく連載インタビューコラム。唯一、設定したテーマは「自律とは何か、寛容さとは何か」。謎の「聞き手」からのムチャ振りに為末さんが、あれこれ「気になること」を語ってくれます。さてさて。今回は、どんな話が飛び出すことやら……。乞う、ご期待。
──前回(#33)に引き続き、今回も「呼吸とは、どういうものだ?」というテーマにお付き合いいただきます。
為末:よろしくお願いいたします。
──今回は、呼吸のメカニズムというところから、質問させていただきます。鼻呼吸と口呼吸って、ありますよね?一般的には鼻呼吸のほうが推奨されていて、子どものころには母親からよく「ほら、また口が開いてる!」などと注意されていました(笑)。アスリートの方々のイメージとしては、圧倒的に「口呼吸」が多いような気がするのですが……。鼻で呼吸している水泳選手とか、いませんもの。
為末:そうですね。競技中は口呼吸が多くなります。その理由は「鼻では、間に合わない」からなんです。
──間に合わない、とはどういうことですか?
為末:大量の酸素を、脳や体に届けないと倒れてしまいますから。鼻だけで吸ったら、量が足りないんです。
──なるほど。もう一つ、呼吸法
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