「SFプロトタイピング」で描く、“手触り”のある未来の価値と事業
多様な価値観が広がる現代。企業も社会における自社の存在意義を明確に打ち出すことが重視されるようになっています。そんな中、本連載でも紹介してきたように、企業理念の形成や研修に「哲学対話」を取り入れる企業が出てくるなど「人文知からの学び」が注目を集めています。
今回フォーカスするのは、「SFプロトタイピング」。これは、SF的な奇想天外な未来を描くことで、今はまだ無い価値や事業を発想したり、そこから逆算して現在すべきことを考えたりするメソッドです。
newQでのプロジェクト/個人プロジェクトの両方で「SFプロトタイピング」のワークショップを企業に提供している美学者、批評家、SF研究者の難波優輝氏に、電通コーポレートトランスフォーメーション部の中町直太氏がインタビューし、「SFプロトタイピング」の特徴、ビジネスでの有効性について聞きました。
未来からやってきた、“手触り”があって心を動かすプロトタイプを作る
中町:「SFプロトタイピング」は、大手企業でも導入が広がっているビジネスメソッドです。とはいえ、SFがビジネスにどう役立つのか、疑問を抱く方も少なくないと思われます。はじめに「SFプロトタイピング」とはどのような手法か、ご説明いただけますか?
難波:「SFプロトタイピング」は、いずれ訪れるかもしれない近い未来、あ
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