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需要と供給のウソ-蔓延るメンヘラ経済

社会に貢献するというのは素晴らしいことだ。その貢献に需要があればあるほど、市場経済の世界では勝者になる。普遍的過ぎるがゆえにぐうの音も出ない真実のように思える。本当にそうだろうか。人類は歴史の初期段階で貨幣を考案したものの 、実用レベルにまで貨幣経済が安定したのは近代に入ってからである。地租改正以前の日本は労働者の大半が農家で、米や野菜を生産して、収穫量に応じた量の物品を貨幣の代わりに納税していた。納税する以外の米は家庭で消費されており、貨幣は衣食住を賄うためではなく、贅沢品を購入する際に利用されていた。士農工商という階級制度の中では、有閑階級の士族がカースト最上位であり、貨幣を司る商人は一番底辺に位置した。勿論、資本主義が確立した現代と江戸時代を単純比較するのは無理があるが、このような実例は需要が絶対的な力を持つ社会が普遍的であるという前提へのアンチテーゼとなる。陽キャ哲学において、金銭的な成功こそ一番に目指すべきであるという考え方は再三に渡って否定している。私が小学校時代に書かされた将来の夢についてのアンケートではサッカー選手や野球選手が上位を占めていた。今ではアイドルやYoutuberの人気が高いのだろうか。何れにせよ高給であるという理由で将来の夢を設定している子供は少ない。その証拠に女子に人気な保育士やパティシエなどの職業は長時間労働と低賃金なことで有名である。スポーツ選手

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