オーナー型のワンマン営者から脱却し、代表取締役3人体制となったDHC。「第ニの創業」と位置付け、再成長に向けて挑む。DHCのこれまでの軌跡と新体制への移行を解説する
ディーエイチシー(=DHC)は、4月3日付で経営体制を刷新した。化粧品通販大手、オルビスなどで代表経験を持つ髙谷成夫氏を代表取締役会長兼CEOとして招へい。代表取締役3人体制に移行した。DHCは、創業オーナーが一代で築き上げた。再成長のカギはワンマン経営から脱し、チーム経営を磨き上げられるかにある。
左から会長の髙谷氏、社長の宮﨑氏、副社長の小髙氏
元オルビスの髙谷氏を招へい、代表取締役3人の経営体制に移行
取締役体制は、14人。買収以前からDHC在籍の役員が6人、オリックス派遣の役員が8人で過半を占める。1月の経営体制変更では宮﨑緑氏が内部昇格で代表取締役社長兼COOに、オリックス派遣の小髙弘行氏が代表取締役副社長に就任した。髙谷氏の就任以外、体制に変更はない。
今後、経験、背景の異なる3人の代表取締役による経営に移行する。髙谷氏はグループ経営全般を統括。宮﨑・小髙の両氏は事業運営全般を統括する。
DHCは、吉田会長という強い個性を持つカリスマが一代で築いたワンマン経営で知られる。再成長は「事業・組織・業界」の各面で生じた課題への対処が必要になる。
既存の低価格戦略に行き詰まり感
事業面で
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