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財務諸表、悲喜こもごも

連日同じ話題で恐縮ですが、気づき、というか論旨が違うので許してください。ひとつは、アメリカの銀行の破綻、もうひとつは、春闘シーズンの賃上げ。今日はこれらの報道から、経営者なら気づくのですが、社会の大方の方々は異なる見方をなさるのだろうなぁと思うことを記しておきます。これら二つのニュースに共通しているのは「財務諸表(試算表)の悪化」です。SVBに続いてシグネチャバンクが事業停止となったと報道になりました。SVBの破綻が発端なのですが、その破綻の理由がいわゆる預金取り付けでその誘因が財務諸表の悪化なのでしょう。経営者にとって財務諸表の数字というのは、不思議な気持ちのするもので、直感的な経営状態を可視化し数値化してくれる、頼れるものである反面、ときどき実態とかけ離れた数値を示して経営を混乱させるものだと感じたりもします。このケースでは財務諸表を悪化させたのは「金融資産の評価額」ですが、それは破綻しなければならないほど本業に深刻なものなのか…まぁSVBはそもそもが金融業なのでそうなのでそうなのかもしれないですが、個人的には破綻しなければならないほどじゃないんじゃないかという気がします。これは「預金者」という方々の、なんでしょう、「心理」なのかもしれませんし、そんな一般預金者の無邪気なものではなくてもっと「専門筋」の方々の仕手筋的なことなのかもしれませんが…。財務諸表には強力な破壊力があるこ

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